「仮想通貨のイベント（ハードフォーク、エアドロップなど）の影響」

仮想通貨の取引市場には、一般的な金融商品と異なるイベントがあります。今回は技術的なイベントの「ハードフォーク」と、仮想通貨の銘柄を認知してもらうための販売促進イベント「エアドロップ」と、そのイベントによる市場への影響を紹介します。

ハードフォーク

「ハードフォーク」は、仮想通貨の取引システムを支えるブロックチェーンが永久に分岐する事象です。これから「ブロックチェーン」「永久に分岐する」「ハードフォークの影響」について紹介します。

ブロックチェーンとは

「ブロックチェーン」は、仮想通貨の取引履歴を記録・管理する技術です。束になった情報をまとめて、鎖のようにつなぐ構造なので「ブロックチェーン」といわれます。日本語訳は「分散型台帳管理」といわれます。分散型台帳管理は、「台帳」は仮想通貨の取引の通帳を電子化したもの、「分散」は一ヵ所に集中して保管せずに、分けて保管しておくことです。

永久に分岐する

「ハードフォーク」は、仮想通貨の取引システムの仕様を変更することです。新しい仕様で仮想通貨システムを稼働させたとき、古い仕様のブロックチェーンはそのままで、仕様変更した時点から、新しい仕様で生成されるブロックチェーンが分岐して延伸していきます。「ハードフォーク」が実行されたとき、古い仕様のブロックチェーンは、そのまま延伸することが特徴です。新しい仕様で生成されて分岐したブロックチェーンと、従来の仕様で稼働しているブロックチェーンに互換性がありません。新旧仕様のブロックチェーンが存在することになります。

ハードフォークの影響

「ハードフォーク」は仮想通貨取引システムの更新なので、事前に開発元・仮想通貨取引所が実施時期を公表します。更新の影響で仮想通貨取引市場の処理時間が遅延するなどの混乱が予想されますが、取引履歴に影響はありません。その期間中は、自分自身の保有している仮想通貨資産の取引を控えて、リスク回避をしておきましょう。

エアドロップ

一般的に仮想通貨は仮想通貨取引所で購入します。仮想通貨の開発元のなかに「エアドロップ」というイベントを開催することがあります。「エアドロップ」は、基本的にイベントを開催した仮想通貨銘柄は無償で配賦されます。これから「エアドロップ」「無料配賦の影響」を紹介します。

エアドロップとは？

「エアドロップ」は、無料で仮想通貨が配賦されるイベントのことです。仮想通貨の開発元や運営企業マーケティングの一環として実施します。該当の仮想通貨銘柄の認知度を向上させるためのキャンペーンといえます。市場投入して間もない仮想通貨の購入者が少ないので、普及させる手段です。購入者の増加と認知度の向上を目的にしたイベントです。

エアドロップの影響

新銘柄の仮想通貨を無償提供されるので、リスクはありません。ただし「エアドロップ」に参加するには、イベントプロジェクトに直接申し込むか、仮想通貨取引所を介して申し込むことになります。無償で配賦された仮想通貨ですが、今後、価格が上昇する可能性があります。大きな利益が期待できるイベントです。